純和風の家屋に入り、戦国時代に茶の湯で珍重された「井戸茶わん」を再現した陶芸作品が並ぶアプローチを進むと、玄関は旅館のような趣。店内に足を踏み入れれば薪ストーブの温かな炎と、風に揺れる窓の外の雑木林が目に入る。心落ち着く隠れ家カフェだ。

 陶芸家の西谷結城(にしたにゆうき)さん(80)が作陶のために市内に窯を構え、自宅の一部をカフェスペースとして開放し約25年前にオープン。店名は文豪・森鴎外(もりおうがい)の本名林太郎(りんたろう)から名付けた。結城さんが戦時中に鴎外の出身地島根県に疎開していたことや、店が雑木林の中にあることなどが理由という。

 店は妻の幸子(さちこ)さん(75)が切り盛りする。人気はシュークリーム(税込み450円)。地元産の乳製品にこだわり、バニラビーンズの香り豊かなカスタードクリームは濃厚な味わい。レアチーズケーキ、チョコレートケーキ(各450円)もすべて手作りだ。ドリンクはコーヒー、紅茶(各600円)。ケーキセット(1千円)にもできる。

 オープン当初の頃から訪れる県外の客も多い。「来て下さることが励みになる」という幸子さん。「自分の世界に浸り、ゆったりしてもらえたらうれしい」と話す。

 ◆メモ 那須塩原市戸田653の151。午前10時~午後5時半。水曜定休。(問)0287・68・0261。