制作委員会のメンバー。右から谷代表、高際会長、監督を務めた戸崎嘉博さん=10日午前、宇都宮市山本1丁目

 足尾鉱毒事件を後世に伝えようと、田中正造(たなかしょうぞう)関係者の証言などを記録したドキュメンタリー映画「鉱毒悲歌」の制作委員会は18日までに、続編「鉱毒悲歌そして今」を製作した。1970年代に撮影した「鉱毒悲歌」の映像に、昨年新たに撮影した映像を加え、再編集した。7月27日に宇都宮市総合コミュニティーセンターで上映する。

 「鉱毒悲歌」は、制作委員会の谷博之(たにひろゆき)代表(75)や鉱毒事件に関心を持つ大学生、公務員らが1974年から5年ほどかけて撮影した。足尾銅山製錬所から煙が上る様子や、正造を最期まで支えた秘書故島田宗三(しまだそうぞう)さんの貴重な証言などを収めた。資金難で一時お蔵入りとなったが、その後に編集作業が再開。2014年に完成して、県内外で上映された。

 続編に当たる「鉱毒悲歌そして今」の製作は、前作を見た人から「今、足尾はどうなっているの」との声が上がったことがきっかけ。18年11月に旧足尾町内、旧谷中村跡地、正造の生家で2日間、撮影した。谷代表や「谷中村の遺跡を守る会」の高際澄雄(たかぎわすみお)会長(70)らが現地を巡る様子を収録した。