八丁出島付近からお札をまく参列者たち=18日午後1時15分、日光市中宮祠

 日光山輪王寺は18日、先祖や奥日光の山、湖で不慮の死を遂げた人らの冥福を祈る仏事「地蔵流し」を中禅寺湖で行った。県内外から信徒、遺族ら約300人が参列した。

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 同寺の別院・中禅寺(立木観音)の境内で慰霊法要、護摩祈願が営まれた後、参列者は2隻の遊覧船に乗船。標高1300メートル、涼風が吹き抜ける“観音浄土の景観”を眺めながら八丁出島、上野島の霊場を回った。 

 船上では、僧侶が唱える般若心経に合わせ、デッキから地蔵菩薩(ぼさつ)が記された水溶性のお札を湖面に流し、手を合わせていた。

 地蔵流しは大正時代に始まり、毎年6月18日の観音様の縁日に行われている。

 前橋市富士見町、農業樺沢伸一(かばさわしんいち)さん(71)は、この2年で友人3人を亡くしたという。お札に戒名を書き花に付けて流した。「みんなが元気だった頃を思い浮かべ供養しました」と湖面を見つめていた。