オーストラリアの美術展に出展する「宮中の宴」と比企さん

 【宇都宮】多忙な仕事の傍ら、古い着物を素材に「パッチワークキルト」の創作に力を注ぐ人がいる。一番町、病院事務長比企洋子(ひきようこ)さん(73)だ。各種展覧会の受賞歴もあり、今夏はオーストリアで開かれる国際美術展に出展する。

 比企さんは2011年の東日本大震災を機に「自らの創作で人を癒やせれば」と、収集していた古い着物を素材にパッチワークキルトに一層力を注ぎ始めた。大震災犠牲者に加え戦争犠牲者への思いを込めて作り上げた「祈りの千羽鶴」(縦横2・8メートル)が評価され、国内外の各種美術展への出展依頼を受けるようになった。

 比企病院(一番町)の事務長として財務などを取り仕切るといった仕事の後、時間を見つけ、2~3カ月に一つのペースで創作。「針を持つと無心になれる。自分自身が癒やされる」と話す。