「日持ちがしない」。もなかの欠点を払拭(ふっしょく)したのは、昔ながらの和菓子店が考案した斬新なアイデアだった。

 1953年の創業以来、看板商品として地元住民から親しまれていたもなか「みやのはし」。時代とともに甘いあんが好まれなくなり、平成に入った頃、商品改良を試みた際にあんと皮を分けて封をした。

 「当時はあり得ないと言われましたね」と2代目の富田久子(とみたひさこ)さん(65)。周囲の声とは裏腹に、完成した「ぱりっと最中(もなか) みやのはし」(税込み160円)は長期保存できるようになっただけでなく、皮のパリパリした食感ともち米の香りが引き立ち好評に。県内外からの問い合わせが増え、もなかが苦手な人にも「これなら食べられる」と受け入れられた。

 酒が飲めない人でもカクテルを楽しめるよう2014年、酒類卸の横倉本店(問屋町)の宇都宮カクテルを白あんに入れた「宇都宮発 カクテルもなか」(同200円)も開発した。

 デザインは田川の「田」から採っており、宮の橋の歴史などを記載したしおりも同封している。「和菓子を通して、宇都宮の魅力を伝えていきたいですね」。もなかには、久子さんの地元愛が詰まっていた。

 ◆メモ 宇都宮市泉が丘2の1の49▽営業時間 午前8時半~午後7時(火曜は午後0時半、日曜祝日は6時)▽定休日 不定休▽(問)028・661・8357。