3代目の意地だった。1926年から続く手焼き煎餅店。99年に店を継いだとき、店主の大越啓子(おおこしけいこ)さん(63)は先行きに不安を感じ廃業も考えた。しかし、気持ちを新たに「やれることは、やってみよう」と新商品開発を決意した。

 店の特徴を出すために、宇都宮名物として注目され始めたギョーザに着目。煎餅に塗るたれ作りに奮闘した。

 基本はニンニクたっぷりの「家庭の味」。毎日ニンニクをすりおろし、手は真っ赤に腫れた。ニンニクやネギの量などを少しずつ変え、友人に試食してもらい完成させた。契約農家から取り寄せる無農薬無化学肥料のコメで作った煎餅生地をギョーザ型にかたどり、たれを塗って一枚一枚丁寧に焼き上げる。

 形、味ともにギョーザを再現し、宇都宮を味わう手軽な土産品として人気になった。県観光物産協会からの推奨も得て商業施設の土産コーナーに並ぶ。

 「毎日、真心込めて手で焼いています」と大越さん。店のキャッチフレーズ「がんばるべーか(米菓)」と気合を入れている。

 ◆メモ 宇都宮市西川田町805の16▽営業時間 午前10時~午後5時▽不定休▽(問)028・645・0102。1袋5枚入りで、3袋351円~10袋1350円(共に税込み)。