夕食会で使われたものと同型の長角皿を手にする大塚さん=3日午後、益子町城内坂

 トランプ米大統領夫妻が5月の来日中、都内の高級炉端焼き店「六本木田舎屋 東店」で夕食を取った際に使われた長角皿などは、全て益子焼だった。同店から特注品の依頼を受けている「大宿窯(だいしゅくがま)」=益子町城内坂=の2代目大塚道男(おおつかみちお)さん(48)は「貴重な場で益子焼が使われて光栄です」と喜んでいる。

 同炉端焼き店の井上和馬(いのうえかずま)店長(47)によると、創業した1970年ごろから料理を載せる皿やちょこ、しょうゆ差しは益子焼を使用。今回の夕食会でも、じゃがバターや和牛のステーキなど計5品に用いられた。「皮鯨」と呼ばれる独特の色合いなどが店の雰囲気にマッチしており、ニューヨーク店でも愛用しているという。

 大塚さんは十数年前、町内の別の窯元から特注品の型を受け継ぎ、厚みのある長角皿(横約21・5センチ、縦約12・5センチ)や短皿(横約19・5センチ、縦約12・5センチ)など3種類計約800点を焼いた。数年前にも益子焼窯元共販センターを通じて依頼を受け、長角皿を焼いた。特注のため皿は非売品だが、大宿窯のギャラリーで見ることができるという。

 安倍晋三(あべしんぞう)首相夫妻との夕食の様子を、テレビで見たという大塚さん。「大統領にしゃもじで差し出された時、益子焼だとすぐに分かった。テレビで見た皿が自分の皿かどうかは分かりませんが、益子焼が大切に使われていてとてもうれしい」と声を弾ませた。

 井上店長は「うちの料理に欠かせないのが益子焼。共販センターを通じて頼んでいるので大塚さんとは直接の面識はありませんが、これからもずっと使わせていただきます」と感謝していた。