県警と県交通安全協会が制作した「脱!止まってくれない栃木県」のCMをご覧になっただろうか。横断歩道の両側にいる男女が通過する車に邪魔され、いつまでも近寄れず互いの名を叫ぶといった内容だ▼わずか30秒だが、練り込まれた脚本のためかインパクトは十分。4月からとちぎテレビで1日2回放映され、県警などのホームページでも見ることができる▼制作の発端は、日本自動車連盟(JAF)が昨年10月に発表したデータである。信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとするとき、止まる車の割合が全国で本県が最下位というもので、車優先の県民性が如実に表れた▼県警のCMとしては「命を照らせハイビーム」に続く2本目だが、反響は段違いに「止まってくれない」の方が多い。相談窓口には「大人でも横断歩道で手を挙げさせればいい」「私の地区で取り締まってほしい」など、多くの意見が寄せられている▼CMに誘発されてか、民放テレビ各局が止まる車の割合1位の長野県と最下位の本県とを対比させた特集を軒並み放映した。CMが話題になって、汚名返上が果たせれば言うことがない▼長野県の小学生は、横断歩道を渡り終えると、止まった車にお辞儀して「ありがとうございました」とあいさつするのが日常という。本県でもそんな風景を見てみたい。