31日に閉店する宇都宮パルコ。島村楽器は6月から臨時店舗へ移転する=宇都宮市

 県都の中心市街地で長年にぎわいを創出してきた「宇都宮パルコ」が31日、22年の歴史に幕を下ろす。テナントの中には、パルコのオープン当初から営業を続けてきた店舗や県内唯一の有名ブランド店もある。パルコは惜しまれつつ閉店となるが、宇都宮の商圏に残りたいというテナントは少なくなく、同市の別の場所へ移転を決めたり、新たな出店場所の検討を進めたりしている。

 1997年3月に開業した宇都宮パルコ。その時から入店する島村楽器(東京都江戸川区)の宇都宮パルコ店は、楽器販売のほか、音楽教室に県内外から数百人の生徒が通う人気店だ。

 このため6月以降、東武宇都宮駅近くの宇都宮市江野町のビル1~5階に臨時店舗「宇都宮東武駅前店」を構えることを決めた。6月1日から音楽教室を、同8日から楽器販売を始める。同社は大型商業施設での店舗展開を進めており、今後は臨時店舗で営業しながら、新たな移転先を同市内で探していくという。

 同じく22年前から入店する有名ファッションブランド「Y’(ワイズ)」は同14日、東武宇都宮百貨店に移転オープンする。販売スタッフもそのまま異動するといい、運営するヨウジヤマモト(東京都品川区)は「宇都宮地区で、今後も末永くワイズを通してお客さまへ貢献できれば、と思っている」とした。

 99年5月に県内で初出店した紀伊國屋書店(東京都目黒区)は、宇都宮市を中心とした商圏について「非常に魅力的なエリアであるだけでなく、県内で長年にわたり、大学や公共図書館などへの外商に力を入れてきた」と説明した上で、「条件の良い物件に恵まれれば、積極的に出店を検討したい」とコメントした。

 県内唯一の店舗を構えるアウトドア用品専門店「好日山荘」(神戸市)の担当者も「パルコ閉店に伴い、やむなくいったん撤退となるが、いい物件があれば、宇都宮周辺で出店を検討している」と意欲を示した。

 宇都宮パルコ閉店後の建物の活用は決まっていない。