閉店を惜しむ常連客が絶えない銀座バーバー宇都宮店の店内

 【宇都宮】池上町4丁目の理容室「銀座バーバー宇都宮店」が31日の営業を最後に閉店、53年の歴史に幕を閉じる。仕上げの早さ、低価格、高い技術力で親しまれ、存在感を示した老舗。常連客からは、閉店を惜しむ声が聞かれた。

 銀座バーバーは、ハンサム・銀座グループ(さいたま市)が関東を中心に6店舗を展開する理容室。カット、顔そり、シャンプー、セットを平均15分で仕上げる「ハイスピードテクニック」が強みで、宇都宮店は1965年に大通り沿いの鈴長ビル2階に開業した。

 石井達也(いしいたつや)店長(26)は「黙々と仕上げるのではなく、お客さんにどう楽しい時間を過ごしてもらうかを意識してきた」と振り返る。スタッフの8割は東北出身で、チェーン店ながらも温かみのある雰囲気があった。現在も客足は絶えないが、社の店舗再編方針により閉店が決まったという。

 「もう最後だから、会社を休んで来たよ」

 30日午前に来店した日光市針貝、会社員矢野文仁(やのふみひと)さん(45)は、8年前から通っている常連。閉店を知った1カ月前から、この日に訪れることを決めていたという。「何よりも、ここの人が好きなんだよね。さみしいけど、ご苦労さまです」と話した。

 石井店長は、小山市の系列店に異動となる。「53年も続いたのは宇都宮のお客さまのおかげ。育てていただき、ありがとうございました」と感謝に満ちた表情で語った。