小学校入学から間もなく2カ月。1年生は学校生活に慣れつつあるのだろうが、小さい体には大きなランドセルがまだなじまない。それが愛らしくもあるのだが▼ランドセル商戦が早期化して久しい。今年も4月早々、来春向けの販売が始まった。オーダーメードを手掛け、創業70年を迎えた宇都宮市今宮2丁目のももちゃんランドセル製作所も4月1日に販売を開始した▼2年前は5月、昨年は4月末だったから大幅な前倒しだ。業界全体の早まり、消費増税の影響を考慮したが、客の反応は思ったほどではなかった。平田明雄(ひらたあきお)代表は「今まではお客さんがあおられていたのではないか。今年は落ち着いた」▼現在のランドセルはA4判プリントなどをとじるフラットファイルを収納するため、一昔前より大きい。同社にある50年前のものは、内側の幅が4・5センチ狭く、高さも全く違う。まるでおもちゃのようだ▼子どもが犠牲になる交通事故が多発する折、大きすぎるランドセルのせいでバランスを崩したら、と思うと、そばを通る際には思わずブレーキを踏む準備をしてしまう▼大型化の源流は、1990年代からの公的書類のA4判化にある。だが、これは大人の社会の事情。子ども社会の安全を第一に、収納物、ひいてはランドセルの小型化を考えてもいいのではないだろうか。