弘前公園で和舟の操縦方法を教える中村さん(中央右)=陸奥新報社提供

 栃木市中心部の巴波(うずま)川で遊覧船を運航しているNPO法人蔵の街遊覧船(青木良一(あおきりょういち)理事長)は、弘前城がある青森県弘前市の弘前公園の中堀で船頭の養成を始めた。地元の観光協会に依頼されて、同所で和舟を運航したことがきっかけ。5月13~17日には、同法人マネジャーの船頭中村明雄(なかむらあきお)さん(60)が現地に出向いて初の研修会を開き、志望者4人を指導した。8月に開催される伝統の「弘前ねぷた祭り」に合わせて、デビューを目指している。

 同法人は、地元観光協会から「和舟観光を新たな目玉にしたい」と依頼され、昨秋の「菊と紅葉まつり」に初めて同所で和舟を運航した。今年4月20日~5月6日は全国的に有名な「弘前さくらまつり」に合わせ11人を派遣。17日間で6千人以上の観光客が和舟を利用した。

 船頭の育成は、派遣時期が同法人の繁忙期と重なることもあり、「地元の人が船頭をやった方がもっと喜ばれるはず」(中村さん)と同法人が提案。同協会が志望者を募ったところ、今月までに弘前市内の20~70代4人の応募があった。

 初の研修会では、中村さんが船頭の心得や操縦方法などを参加者に丁寧に指導した。同公園の中堀は水深が3メートルあり、和舟の竿(さお)も6メートルと巴波川で使用しているものより長く扱いが難しい。参加者は初めての操縦に苦心しながら、ゆったりと時間をかけて和舟を操縦したという。

 研修会は今後も月1回ほど同所で開き、8月のねぷた祭りでデビュー、以後の定着を目指す。中村さんは「やっぱり地元の人が地元の言葉で観光客もてなすのが一番。みんなやる気がある。(和舟観光が)定着する一助になりたい」と話している。

 同法人は、2017年にも埼玉県志木市で船頭を養成した実績がある。