県内で近年増加傾向にある女性消防士。傷病者らから「対応に女性ならではの柔らかさがあり、安心できる」と歓迎する声が上がる。消防や救急の現場は24時間勤務と拘束時間が長く、女性に比べて体力的に勝る男性が圧倒的に多い職場だが、受け入れ態勢の整備などで女性の職域も広がりつつある。
「(女性消防士が)いてくれて良かった」
小山市消防署の救急隊員小梁川弥香(こやながわみか)さん(24)は、処置に当たった女性傷病者の思いを感じることがある。妊娠中の女性を搬送する場合などは率先して対応するよう心掛けているといい、同市消防本部の担当者も「女性傷病者の胸に触れるなど、男性ではためらう部分もある。女性の救急隊員がいることで傷病者の見方が違う」とメリットを話す。