職員に守られながら横断歩道を渡るさくらんぼ幼稚園の園児ら=17日午前、宇都宮市内

 大津市の保育園児死傷事故を受け、県内の保育園や幼稚園で園外活動を見直す動きが広がっている。事故後、散歩を一時見合わせた園があるほか、ルートの点検、変更を行った園もある。宇都宮市の認定こども園では17日、事故後に改めて安全性を確認したルートで園児らが散歩した。一方、県はこれまで小学校などの通学路が中心だった安全対策に、保育園周辺などを加える検討を進めるとしている。

 宇都宮市松原2丁目の認定こども園さくらんぼ幼稚園は、散歩中の園児が亡くなった大津市の事故直後、散歩を見合わせた。複数あるルートを改めて点検し道幅や横断歩道の有無などを確認、ルート内の一部をガードレールのある道に変更するなどして再開した。17日は園児約100人が、職員13人に付き添われながら散歩を楽しんだ。

 5月に宇都宮市内で予定していた「春の遠足」は、徒歩をバス移動に切り替えた。ガードレールがない道が多かったためで、岡野裕子(おかのひろこ)園長(66)は「(春の遠足は)40年以上続く行事。苦渋の決断だが、安全を最優先した」と話す。

 大津市の園児が通っていた保育園と同様、園庭がない小山市城山町3丁目の城山さくら保育園も、散歩マニュアルの確認やコースの点検を実施した。小井(いさらい)幹郎(みきお)園長(47)は「園外活動は非常に重要なので、取り得る対策は全て取る」と強調する。

 地域全体で園外活動の安全性を考える動きも出始めた。佐野市内の幼稚園12園でつくる「同市幼稚園連合会研究委員会」は2019年度の研究テーマの一つを「園外保育のあり方」と決めた。副委員長で同市大祝町の呑竜(どんりゅう)幼稚園の大鷲和也(おおわしかずや)教頭(33)は「事故後の会合で委員から『安全対策を考えたい』との声が多く上がった」と振り返る。

 一方、県道路整備課によると、子どもの事故防止対策は県内でこれまで通学路周辺が中心だったという。担当者は「市町や地域住民と連携して、通学路の危険箇所をあぶり出す取り組みは進めてきた。今後は保育園や幼稚園という視点も加えるか検討する」と話した。