三社祭で下町を練り歩く本社みこし(©公益財団法人東京観光財団)

 東京に初夏の訪れを告げる浅草神社(東京都台東区)の三社祭(さんじゃまつり)が17~19日行われる。クライマックスで下町を練り歩く「本社みこし」3基は、日光東照宮のみこしが原型の知る人ぞ知る本県ゆかりのもの。江戸随一の名物行事に、みこしの担ぎ手として参加する県民は胸を躍らせている。

 重さ約1トンの3基は最終日に登場する。神社から威勢よく担ぎ出される場面で、祭りは最高潮を迎える。3代将軍徳川家光(とくがわいえみつ)が寄進したものだったが、空襲で焼失したとされる。

 みこしなどを手掛ける浅草の老舗「宮本卯之助(みやもとうのすけ)商店」によると、戦後に復元を依頼された当時の店主が日光東照宮へ調査に行き、徳川ゆかりのみこしを参考に3基を作ったという。日光東照宮の担当者も「(本社みこしと東照宮が)関係していると聞いたことがある」と話す。

 宇都宮市のみこし愛好会「宮壹會(みやいちかい)」は今年、約40人で参加する。同会幹事の石崎徳(いしざきさとし)さん(34)は「夢の舞台。本社みこしを担がせてもらえるのは名誉で誇り」と声を弾ませる。

 祭りでは浅草の地元町会のみこし約100基も練り歩く。下野市の神具店「宝珠堂」の3代目小川亨(おがわりょう)さん(57)は、このうち1基を修復したのが縁でみこしを保管している。例年通り、担ぎ手に加わる予定で「あちこちで地元の知り合いに会うのも面白い」と話している。