須賀川小の上映会で住民らに学校の大切さを訴える原老師

 【大田原】須賀川地区と湯津上地区で、廃校の危機を乗り越えた宇都宮市城山西小のドキュメンタリー映画「奇跡の小学校の物語 この学校はなくさない!」の自主上映会が先月末から相次いで開かれた。両地区は地元の小学校が再編の検討対象になっている。地域の象徴的存在である二つの古刹(こさつ)、雲巌寺と威徳院極楽寺が「学校と地域の将来を考えてほしい」とそれぞれ上映会を開き、住民らは熱心にスクリーンに見入った。

 「奇跡の小学校の物語」は、児童数減少で廃校の危機に陥った小学校を教職員と住民らが協力して復活させる姿を描いた作品。大田原市教委は2014年、市内の小学校を10校に半減させる検討委員会の答申を受けており、郊外の地域には映画と重なる部分がある。

 6日に須賀川小体育館で開かれた上映会は、雲巌寺が主催し、住民組織「やみぞあづまっぺ協議会」が協力。安孫子亘(あびこわたる)監督があいさつした後、2回の上映に計150人が参加した。

 同寺の原宗明(はらそうみょう)老師は「子どもが少ないと否定的に考えがちだが、少ないからできることもたくさんある。須賀川小は地域の発電機みたいなもので、あるからこそ力が湧いてくる。なくなってから気付くのでは遅い」と参加者に呼び掛けた。

 須賀川、主婦田代(たしろ)ハツノさん(69)は「何をしたらいいのか、見ながらずっと考えていた。宿題をもらった感じです」と話した。

 4月27日、威徳院が開いた上映会には43人が参加した。地元の湯津上小は同寺を仮校舎として開校し、ゆかりが深い。青龍寺弘範(しょうりゅうじこうはん)住職は「学校は地域力の源になることを改めて考えてもらえれば」と話した。

 映画のポスターを描いた絵本作家やまなかももこさんの原画展を20日まで開催している。(問)同寺0287・98・2100。