しっくいの天井がある栃木高講堂で上映された映画作品

 【栃木】市が誇る歴史的建造物などを会場に名作を上映する「第12回栃木・蔵の街かど映画祭」が11日、市中心部の11カ所でスタートした。夜は、とちぎ山車会館の壁面を利用した野外上映会「星空シネマ」を初開催。市内外から多くの来場者が詰め掛け、街全体は映画色に染まった。12日まで。

 映画館のない市内で映画を楽しむとともに、歴史ある街の魅力を感じてもらおうと、市民有志による実行委員会が毎年開催している。今回は32作品を上映する。

 オープニングセレモニーは、登録有形文化財の栃木高講堂で行われた。松本篤哉(まつもととくや)実行委員長が「映像作品や人、街並みとかけがえのない出会いをしてほしい」とあいさつした。

 続いて、女優倉科(くらしな)カナさんが主演した市内ロケ作品の「あいあい傘」(2018年)を上映した。巴波(うずま)川周辺の街並みや、アジサイが咲く太平山神社参道などが次々と登場。幼いころに姿を消した父親とその娘の再会をつづった内容で、来場者たちの涙を誘った。

 箱森町、主婦森戸美恵(もりとみえ)さん(70)は「栃木高講堂は雰囲気が良かった。『あいあい傘』は感動的な作品なので、みんなに見てもらいたい」と満足していた。