真っ赤な花のつぼみを付けたキリシマツツジと、心配そうに枝を見上げる谷中さん

 【茂木】飯(いい)の旧家の庭に代々伝わる樹齢300年以上とみられるキリシマツツジの銘木を、当主の男性が初めて一般に公開する。ここ10年ほど樹勢が衰えつつあり、花の数も年々減っているため「まだきれいなうちに見てほしい」と公開を決めたという。

 ツツジは根元の直径が50センチほどあり、樹高約3メートル、枝張りは約5メートルある。農業谷中裕一(やなかひろいち)さん(72)方で丹精されてきた。谷中さんは以前、栃木市の古刹(こさつ)で同種のツツジの古木が「樹齢300年」と聞き、それと比較してかなり大ぶりなことから「300年以上の樹齢では」と推測している。

 花は深紅で、例年端午の節句の頃、満開になる。「陽光を浴びて輝き、銀色の家のふすまがそれを反射して真っ赤に染まった。子どもの頃のその記憶が鮮明に残っている」と谷中さん。祖父から「大事な木だ」と聞かされ、自らも脇芽を摘んだり支柱を立てたりして世話をしてきた。

 最近は細い枝先に枯れが目立ち、枯れかけた太い枝にはコケが付くなど衰えが目立つ。「自分が先に逝くか木が先か。見てくださる人がいれば」と話す。5日ごろまでが見頃という。場所は「いい里さかがわ館」の南東。(問)谷中さん0285・65・0923。