「石田屋やきそば店」初代店主の石田イキさん=26日、宇都宮市中央5丁目

県内の男性で最高齢、大正元年生まれの萩原さん=18日、足利市伊勢町

「石田屋やきそば店」初代店主の石田イキさん=26日、宇都宮市中央5丁目 県内の男性で最高齢、大正元年生まれの萩原さん=18日、足利市伊勢町

 5月1日に幕を開ける「令和」の時代。100歳を超える県内の「百寿者」の2人は大正に生まれ、昭和、平成を歩み、四つ目の時代を迎えようとしている。これまでの人生を振り返り「戦争や災害のない時代になってほしい」と願いを込める。

焼きそば店の味守る 101歳の石田さん(宇都宮)

 宇都宮市中央5丁目、石田(いしだ)イキさんは、同所の人気焼きそば店「石田屋やきそば店」の初代店主。1917(大正6)年7月25日生まれの101歳は、宮っ子の胃袋を長年満たし続けている。

 店を営む前は、20代からタクシー運転手をしていた。「当時は珍しい女性ドライバー。よくチップを弾んでもらった」と振り返る。

 順風満帆だったが、戦争で一変した。1945(昭和20)年の宇都宮空襲。焼け野原となった市街地で夫の故栄作(えいさく)さんと、実家も営んでいた飲食店を始めた。そして30代の1952(昭和27)年、焼きそば店を創業した。

 試行錯誤を重ね、ソースと麺を研究する日々。肉、卵、ハム、野菜が入る1番人気のミックスは「常連客の声を取り入れ、作り上げた」自信作だ。今は長女涼子(りょうこ)さん(68)と、その夫が伝統の味を守っている。

 大正の関東大震災、昭和の戦争、平成の東日本大震災を経験した。家業の発展と家族との大切な思い出だけでなく、悲惨な記憶も胸に刻む石田さんは「令和の時代は災害、戦争のない平和で穏やかな世の中になってほしい」と祈っている。