保護されたクロサンショウウオの成体と卵嚢=4月下旬、那須塩原市

乾燥して歩くことができる状態の赤沼。例年なら、君島さん(中央)の肩ぐらいは水がたまるという=4月下旬、那須塩原市湯本塩原

保護されたクロサンショウウオの成体と卵嚢=4月下旬、那須塩原市 乾燥して歩くことができる状態の赤沼。例年なら、君島さん(中央)の肩ぐらいは水がたまるという=4月下旬、那須塩原市湯本塩原

 那須塩原市湯本塩原の大沼周辺の湿地帯に生息し、準絶滅危惧種に指定されている両生類クロサンショウウオの産卵数が著しく減少している。昨冬の降雪量が例年に比べて少なく、産卵場所となる湿地帯に雪解け水がたまらないことなどが原因とみられる。約20年前から同所で観察を続ける塩原野生動物研究会の君島章男(きみしまあきお)代表(61)は「卵が見られない状況は今まで見たことがない」と危惧している。

 クロサンショウウオは、標高千メートル以上の湿地帯などに生息。雪解け後の4~5月頃、水中の枯れ枝などに約50個の卵が入った袋のような白い卵嚢(のう)1対を産み付ける。

 君島さんによると、大沼周辺では例年、500~700対の卵嚢が発見されるが、今年確認できたのは27日時点で10対のみ。産卵が確認できる湿地帯は同所に6カ所あったが、そのうち4カ所が干上がった状態という。