佐野市郷土博物館の山口館長(左端)の説明を受けながら館内を見学する天皇、皇后両陛下=2014年5月21日、同市大橋町(代表撮影)

天皇、皇后両陛下と言葉を交わす益子さん(中央)ら=1999年9月、那須町役場(益子さん提供)

佐野市郷土博物館の山口館長(左端)の説明を受けながら館内を見学する天皇、皇后両陛下=2014年5月21日、同市大橋町(代表撮影) 天皇、皇后両陛下と言葉を交わす益子さん(中央)ら=1999年9月、那須町役場(益子さん提供)

 天皇陛下が退位されるまで、29日で残り2日。陛下は皇后さまと共に、御用邸での静養だけでなく、私的旅行や被災地の視察で度々、本県を訪れている。当時、天皇、皇后両陛下と交流した関係者は「ゆっくり休まれてほしい」「ありがとうございました」と、あらためていたわりと感謝の思いを寄せる。

 両陛下は2014年5月、私的旅行で来県し、足尾銅山鉱毒事件ゆかりの場所を訪れた。田中正造(たなかしょうぞう)関連の資料を約1万点所蔵する佐野市郷土博物館で案内役を務めた山口明良(やまぐちあきよし)館長(58)は「(両陛下は)正造の直訴状や遺品を、じっくりご覧になっていた」と話す。

 30分ほど同館を見学し、鉱毒被害を受けた農産物や汚染土の除去作業の写真を見詰め「大変でしたね」などと述べたという。山口館長は「天皇陛下は皇太子時代に奥日光での疎開経験もあり、足尾の歴史や現状にも関心が高いと侍従の方から伺った。今後も正造の功績を伝えていきたいと話すと、笑顔でうなずいてくださった」と振り返る。