渋沢が寄贈した扁額(足利学校事務所提供)

渋沢の書が残された「来訪者揮毫集」(足利学校事務所提供)

渋沢が寄贈した扁額(足利学校事務所提供) 渋沢の書が残された「来訪者揮毫集」(足利学校事務所提供)

 【足利】昌平町の史跡足利学校は、2024年度発行の新紙幣の肖像画に用いられる実業家渋沢栄一(しぶさわえいいち)(1840~1931年)が、同学校を訪れた際に「来訪者揮毫(きごう)集」に残した書と、来訪後に寄贈した直筆の扁額(へんがく)を一般公開している。儒学や論語に造詣の深かった渋沢と孔子を祭る同学校とのつながりを伝えている。5月26日まで。

 揮毫集には、1908年以降に同学校を訪れた文化人や学者らの書が残されている。

 渋沢が同学校を訪問したのは10年6月4日。市内の織物関係施設を視察する合間に訪れ、同学校の東側に隣接していた小学校の講堂で講演も行った。その時に揮毫集に署名し、論語の一節を元に「天之未喪斯文也」と書いた。「天の未(いま)だ斯(そ)の文を喪(ほろ)ぼさざるや」と読み、孔子が儒学に対する強い信念を表した言葉という。