市議に経緯を説明する大川市長(奥右から2人目)=17日午前、栃木市役所

 栃木市の大川秀子(おおかわひでこ)市長が公約した小中学校の給食費無料化を巡り、市議会の可決を経ずに、9校が保護者から集金する分を減額する手続きをしていた問題で、市執行部は17日、市役所で開かれた市議会議員全員協議会(全協)で不手際を陳謝した。「議会軽視だ」と反発を強める議会側に対し、大川市長は「軽率だった。心からおわび申し上げます」と頭を下げた。9校は今月、口座振替で減額した4月分の給食費を保護者から集金してしまったという。

 市内の全44小中学校のうち、減額集金していたのは、栃木中央、栃木第三、栃木第四、栃木第五、南、大宮南、吹上、千塚、部屋の9小学校。

 無料化に向けては、大川市長は本年度からの段階的実施を目指し、児童生徒の自己負担分を一律1人月1千円減額することを、2019年度一般会計当初予算案に盛り込んだ。これを受け市教委は2月18日、全小中学校長に対し、4月分から減額した額で集金するための準備をするよう通知。口座振替で集金している各校が手続きに入った。

 だが、市議会は3月26日、「恒久的な財源確保が困難」とし、現行通りの給食費(児童月額4300円、生徒5100円)とする修正案を賛成多数で可決。市教委は同日付で、減額しない旨を全校長に伝えた。

 各校は口座振替額を現行に再変更するなど対処したが、金融機関によっては手続きが間に合わなかった。9校は今月5~15日の間、減額した4月分の給食費を集金してしまった。このため、5月分で減額分を上乗せして集金する予定。

 大川市長は全協で、「議会で議案を否定されることを考えていなかった」と弁明した。青木千津子(あおきちづこ)教育長は「あってはならないことで、私の責任。保護者にご迷惑を掛けた」と謝った。

 再発防止のため、事務の執行について、議会と十分に協議するなど慎重に対応するという。