毎年、4月初めに宇都宮市役所から固定資産税の納税通知書が届く。地価下落や持ち家の老朽化もあって、もう少し税金が減らないものかと願うものの、なかなかかなわない▼この通知書に「宇都宮空き家会議」の案内が同封されるようになって2年目となる。空き家・空き地対策に取り組んでいる官民連携組織で「売りたい」「解体したい」「草刈りをお願いしたい」などの相談に応じて事業者を紹介している▼市内外に住んでいて、空き家の管理や処分に困っている人にとっては渡りに船だろう。市生活安心課によると昨年は110件の相談が寄せられ、うち「売りたい」は30件ほどだった▼一戸建ての空き家が周辺の生活環境に与える影響は大きい。放火や不法侵入など防犯上の心配が常につきまとう。市は2014年に空き家条例を制定し、17年には空き家会議を立ち上げた▼同年の市の空き家実態調査で、一戸建て住宅の空き家総数は4831戸。このうち管理不全となる恐れがあるものは1300戸に達する。対策は行政にとって喫緊の課題で、先を見据えた手を打たないと雪だるま式に増えていく▼核家族化や高齢化の進展で空き家対策に悩む県内自治体は多い。宇都宮空き家会議は自治会集会所や子ども食堂などの利用を考え出した。官民でさらに知恵を絞る必要がある。