【宇都宮】市図書館が主催する、子どもが選ぶ児童文学賞「うつのみやこども賞」が35回を迎えた。小学5、6年生が子どもの視点で「友達に薦めたい本」を選ぶ賞は全国でも珍しいという。児童の積極的な読書の取り組みとして評価されるとともに、作家が欲しい賞として同賞を挙げるなど、出版業界でも注目される賞になっている。

 同賞は1984年度、子どもの読書活動推進を目的に始まった。毎年4月、小学5、6年生20人程度の選定委員を募集する。

 選定委員は図書館職員とうつのみや子どもの本連絡会が選んだ新刊児童図書を毎月4冊読む。中央図書館で月1回市選定会議を開き、感想を述べその月に一番面白かった本を「今月の本」として1冊選ぶ。

 国本西小6年(現作新学院中等部1年)渡辺昊蓮(わたなべあれん)君(12)は「普段読まない本や新しい本を読むことができた」と選定委員の楽しさを語る。年度末に今月の本10冊から最も面白かった本を「うつのみやこども賞」に決定。読書好きが集まる会議は活発な意見が飛び交い、宝木小6年(現宝木中1年)荒川美緒(あらかわみお)さん(12)は「同じ本でもいろいろな感想があることが分かったし、自分の意見を言えるようになった」と笑顔を見せる。

 35回目の同賞に選んだのは小学生に絶大な人気を誇る、はやみねかおるさん作の「奇譚(きたん)ルーム」。登場人物が個性的で、ストーリーの面白さが人気を集めた。