通いの場として利用を受け付ける喫茶内で笑顔を見せる細川さん

 【大田原】富士見2丁目の喫茶店「歌える喫茶 おれんじ」は今月、地域の高齢者らが気軽に集える「通いの場」として新たなスタートを切った。夫の介護をきっかけに福祉の仕事を始めた細川美江子(ほそかわみえこ)さん(66)が、多くの人に活用してもらおうと、店を地域に開放することを決めた。美江子さんは「友達同士で趣味やカラオケなどを楽しんでもらい、介護予防にもつながればうれしい」と話す。

 「おれんじ」は約12年前、美江子さんと夫定雄(さだお)さん夫妻が2階建て自宅の1階にオープンした。カラオケが楽しめるとあって、歌好きの常連客などでにぎわった。

 そんな折、定雄さんが脳梗塞で倒れた。美江子さんは6年間、介護の傍ら1人で店を切り盛りしたが、2年前に定雄さんが72歳で亡くなって以降、店に立つことが少なくなっていった。「夫が生きているうちは頑張れたけど、気力がなくなってしまった」

 現在は、定雄さんの介護生活でお世話になった人たちへ恩返ししようと、ヘルパーの資格を取得して市内の福祉施設で働いている。

 店の開放を決めたのは、ケアマネジャーの友人の提案がきっかけだった。「やっぱり店は明るい方がうれしい。ぜひ気兼ねなく使ってほしい」と話す。

 (問)市社協0287・23・1130。