新元号「令和(れいわ)」が発表された記者会見を取材した。

 会場後方の席。報道陣のテレビカメラや一眼レフが並ぶ中、記者の前にはスマートフォンを演台に向ける内閣報道室の職員がいた。

 不思議に思い、画面に目を凝らした。縦画面の下から上に流れる視聴者コメントと「いいね!」を表すハートマーク。首相官邸が告知していた、会員制交流サイト(SNS)のインスタグラムでの生中継だった。

 安倍晋三(あべしんぞう)首相は会見でSNSなどの新ツールを使いこなす若者を持ち上げた。「社会に変化をもたらしつつある」と好意的に述べ、一層の活躍に期待もした。

 平成30年間で世界は激変した。改元発表の中継を比べても、それは明らかだ。令和には今から想像もできない変化があるのだろう。

 平成を発表した故小渕恵三(おぶちけいぞう)元首相は「平成おじさん」と人気者になった。一方、最近は年齢や容姿と関係なく、挑戦や周囲の変化を拒むような人も“おじさん”と呼ばれがちらしい。せめて頭の中だけは若者のように柔軟であり続けたい。時代の転換点に立ち会い、そんなことを思った。