自治医大付属病院(下野市薬師寺、佐田尚宏(さたなおひろ)院長)は4月1日から、医師に代わって事務作業を行う医療事務作業補助者(メディカルクラーク)を各診療科などに派遣する「メディカルサポートセンター」を新設する。医師の長時間労働是正に加え、患者にとっても診療待ち時間が短縮される効果が見込まれるという。

 同病院によると、医師の事務作業は、診断書の入力や行政への提出書類作成、診療予約の管理や診療データの整理など多岐にわたり、長時間労働の一因になっているという。メディカルクラークは医師の指示を受けながら、これらの作業を代行する。

 現在、同病院には計16人のメディカルクラークがいるが、センター新設に伴い2019年度中に40人へと大幅増員する。配置を要望している計40診療科・部門全てに配置できる見込みという。19年度当初には、消化器外科や泌尿器科など計10診療科で先行して配置し、初代センター長には西野宏(にしのひろし)教授(耳鼻咽喉科)が就任する見通し。

 医師の事務作業負担が軽減されれば、患者と向き合う時間を増やす効果も期待できる。同病院は「患者と医療スタッフが十分、時間を取って話し合う環境を整備し、患者中心で安全で確実な医療の提供につなげていきたい」としている。

 厚生労働省によると、全国の大学病院の約9割で、17年度に年1860時間を超えて時間外労働(残業)に従事した医師がいる。年1860時間を月平均に換算すると155時間で「過労死ライン」とされる80時間を大幅に超えており、医師の負担軽減が課題となっている。