集まった有権者に支持を訴える候補者=31日午後、鹿沼市内、橋本裕太撮影(画像は一部加工しています)

 県議選の選挙運動期間中で唯一の日曜日となった31日、ひょうが降る不安定な天候の下、各候補者は商業施設や駅などの人出を求めて駆け回った。僅差で当落が決した前回とほぼ同じ激戦の鹿沼市選挙区では、候補者が街頭演説や住宅街で熱い舌戦を繰り広げた。「事実上の無風選挙」と言われる県都は有権者の関心が低く、温度差は激しい。投票率のさらなる低下が懸念される。

■鹿沼

 鹿沼市選挙区(定数3)は議長経験者の自民党現職2人と立憲民主党現職1人に、前回437票差で次点だった無所属新人が挑む。

 無党派層への浸透を図る無所属新人の湯沢英之(ゆざわひでゆき)氏(49)。陣営は「4年前の雪辱を。今回こそ勝つ」と意気込む。午後からスーパーなどで「高齢者や子育て世代の不安を払拭(ふっしょく)したい」と、支持市議と共に投票を呼び掛けた。

 精力的に街頭演説をこなしたのは立民現職の松井正一(まついしょういち)氏(53)。午後は住宅地を中心にマイクを握り、「鹿沼のものづくりを大切に、元気な産業と雇用をつくる」と強調した。「日曜日なので、家族だんらんの住宅街を集中して回った」という。

 自民現職の神谷幸伸(かみやゆきのぶ)氏(65)は街頭や女性の集いで5期20年の経験、人脈を自負した。土木関連の実績を挙げ、「候補者の中で一番働き、鹿沼に恩返しができる」と力強く訴えた。

 5期目を目指す自民現職の小林幹夫(こばやしみきお)氏(65)。街頭演説で医療福祉分野を中心とした実績を掲げ、「次は医師や看護師不足を解消する」と熱く語った。午後は支持者回りに力を入れた。

 茂木敏充(もてぎとしみつ)経済再生担当相は29日夜に続き鹿沼入り。自民現職2人の国、県とのパイプの強さを紹介した。

■宇都宮・上三川

 県都を含む宇都宮市・上三川町選挙区は定数13に対し、15人が争う。告示直前まで1人オーバーの「ババ抜き選挙」とされただけに、盛り上がりに欠けている。

 自民現職は昼前に東武宇都宮駅近くで街頭演説を行ったが、立ち止まる人はごくわずか。候補者が「選挙戦は低調。栃木県のこれからのために投票してほしい」と呼び掛ける一幕も。

 夕方から二荒山神社前に立った中堅の無所属現職は「無投票選挙区がありすぎるせいか、県議選あるの、という感じ。盛り上がっていない」と関心の薄さを感じている。

 同市中心部を訪れていたさくら市草川、会社員宮城国弘(みやぎくにひろ)さん(59)は「正直言って関心はあまりない。仕事が休みなら選挙に行くかも」と苦笑い。宇都宮市鶴田町、会社員男性(33)は「SNSで情報を集めるが、議員の活動や政策も、目に入る情報が多くない」と話していた。