「やられちゃいましたよ」。19日の夕方、会社の同僚が車の前で苦笑いしていた。ツバメのふんの直撃を受けたという。見れば2羽が飛び交っていた。気の毒ではあったが、春の使者を歓迎する気持ちの方が大きかった▼宇都宮気象台の生物季節観測データによると、ツバメの初見日で、最も早いのは2009年の3月22日。その後も暖かい日が続いたため記録更新かとも思ったが、まだ確認に至っていないいらしい▼県内でも既にツバメを目撃した人はいるだろう。だが初見日は、あくまでも気象台周辺で職員が確認したものが対象。ツバメも新記録を狙っている訳ではないだろうし、気長に待つしかない▼そのツバメが少なくなったと言われて久しい。餌となる虫の減少や、軒下がないなど巣を作りづらい住宅の増加などが原因とされている▼気になるのは人の手による巣の除去だ。客の苦情などにより飲食店などが、やむなく対処するケースも多いという。日本野鳥の会の遠藤孝一(えんどうこういち)理事長は、ベニヤ板や段ボールを使った「ふん受け」の設置などを例示し、「大変かもしれないが、工夫して見守ってほしい」と訴える▼害虫を食べてくれる益鳥であり、昔から幸運をもたらしてくれると言われてきた愛すべき鳥である。巣作りから産卵、巣離れまで1カ月ほど。直撃弾は水に流そうか。