福島県内の除染土が運び込まれる中間貯蔵施設。重機が土を締め固めていた=2月7日午前、福島県大熊町

一面 積み上がる除染土 中間貯蔵施設 最終処分はめど立たず

 福島第1原発事故に伴い福島県内で発生した除染土は、同県大熊町と双葉町にまたがる「中間貯蔵施設」で貯蔵が進んでいる。同原発を取り囲むように位置し、面積は約16平方キロメートル。栃木県内で最も狭い自治体である野木町(30・26平方キロメートル)の半分強、一目では全区域を見渡せないほど広大だ。事故前は民家や畑といった農村風景だったというが、大規模な工事現場になっていた。

 施設には、同県内の仮置き場にある除染土など約1400万立方メートルが運び込まれる予定。搬入は2015年3月に始まり、19年2月26日時点で対象の約17・2%が搬入された。

 搬入物はまず、敷地内にある受入・分別施設に入る。施設内で除染土などが詰まった1トン超の袋ごと機械や重機で砕き、巨大なふるい機で草木や金属などの異物を取り除く。コンベヤーの機械音が鳴り響き、説明する職員の声すら聞き取りにくい。防じんマスクをしても、ほこりっぽい。

 分別された土は、ダンプで土壌貯蔵施設へ運ばれる。高さ10メートルの堤に囲まれており、土を締め固めるブルドーザーが眼下で動き回っていた。土は高さ15メートルにまで積まれるという。

 草木などの可燃物は、減容化施設で焼却処理などを行って灰にし、鋼鉄製の容器に入れて専用施設で管理するのだという。

 一方、同原発内で出た廃棄物や本県などの指定廃棄物は対象外。環境省担当者は2月7日、現地で記者団の取材に対し「指定廃棄物は各県処分。変えることは考えていない」と強調した。26年先の45年3月までに福島県外で最終処分する方針だが、最終処分地や処分方法の見通しを立てるまでには事実上至っていない。