日ごとに春の気配が強まり、田んぼは春起こしの時期を迎える。土を深く耕して肥料などを混ぜ込む。いいコメを作るのに大切な作業だ▼こうした作業を経て育てられた県北産のコシヒカリ、なすひかり、県南産のとちぎの星が、2018年産米の食味ランキングで最上級の特Aに認定された。関東では唯一、しかも同時に3品種。うれしさが増す▼異常気象により、昨夏は高温障害の懸念が一層高まった。水分吸排や光合成に影響し、コメの品質を落とす。防止には夕方、田んぼに水を入れて地面の温度を下げ、稲の活性を維持する▼JAなすの管内もコシヒカリ、なすひかりの産地。夏場にはJA職員らが各地区で障害防止の技術指導会、個別指導も行った。農家も連日の猛暑に、気を抜けない日々が続いた。JA担当者は「気象の変化に負けない強い稲作りを目指している」。おいしいコメは、努力の結晶だ▼特A認定は売れ行きや価格に、すぐに反映されるとは限らない。ただJA全農とちぎパールライス部は「キャッチコピー的にPRできる」として、多くの人の目に触れ、手に取るきっかけになることを期待する▼今回の特A認定は全国で過去最多の55品種。競争は激しくなる。話題の商品に敏感で新しもの好きの消費者に、いかに売り込むか。多くのファンをつかんでほしい。