宮城県石巻市の夕刊紙、石巻日日(ひび)新聞は、東日本大震災の発生翌日から6日間にわたって、手書きの壁新聞を作って避難所6カ所に張り出した▼同市は震災直後から電気、水道などのライフラインが全てストップした。テレビなどから情報は得られず、被害地域や復旧作業の状況は全く分からなかったという。壁新聞の情報はさぞかし役に立ったことだろう▼地震と東京電力福島第1原発事故で被災し、福島県から多くの人が本県に避難した。福島県によると現在2766人に達する。その数は東京、茨城、埼玉に次いで4番目という▼震災後、福島県は県外避難者に地元の情報に触れて、ふるさととのつながりを感じてもらおうと、二つの地元紙を全国の公共施設などに週2回送付している。県内では図書館を中心に28カ所で読むことができる。避難者の不安解消のためにもぜひ続けてほしい▼東北-関東地方の海域で、今後30年間にマグニチュード7~8の大地震が起きる可能性が高いとする予測を先日、政府の地震調査委員会が公表した。震災を意識し、備えることの大切さを改めて教えてくれた▼石巻日日新聞は、困難に直面しながら地元紙の役割と責務を果たし国内外で評価を受けた。小紙も輪番停電の影響で発行に苦労した。11日は新聞人として決意を新たにする日にしたい。