漫画が学べる大学はこのところ増えており、パソコンで検索すると20を越える。国内外で高い評価を受け、クールジャパンの代名詞となったことなどが背景にある▼京都市の京都精華大が先駆けとされ、1973年のマンガクラスから始まり、2005年には日本初のマンガ学部を開設した。「地球(テラ)へ…」が代表作の漫画家竹宮恵子(たけみやけいこ)さんが昨年まで学長を務めた▼宇都宮市の文星芸術大のマンガ専攻課程も老舗に入る。05年の創設時から教授を務めた漫画家ちばてつやさん(80)が4月に学長に就任する。「あしたのジョー」など数々のヒット作を生んだ国民的作家で、真打ち登場と言えるだろう▼上野憲示す(うえのけんじ)現学長は東大在学中に漫画サークルの部長を務め、ちばさんを尊敬していたことから文星芸大に教授として招聘(しょうへい)し、数年前から学長就任を要請していた。ちばさんは日本漫画家協会理事長の仕事もあり固辞していたが、昨年退任したため実現した▼今でも青年コミック誌に漫画を連載するほか、学内の「MANGAイノベーション研究所」所長も務め、デジタル技術を活用した新たな表現方法を探る▼就任記者会見で「漫画には国境がない」と国際化に意欲を示し、「漫画の世界でも人工知能(AI)が活躍する時代が来る。応援できれば」と語った。情熱はいささかも衰えていない。