豊彦さんの遺影を手にする真由美さんと作詞した森さん

 【矢板】2017年7月に逝去した東町、歌謡塾講師渡辺豊彦(わたなべとよひこ)さん=享年(69)=が制作中だった曲「あゝ川崎城址(じょうし)」が今月、妻真由美(まゆみ)さん(70)や音楽仲間の手によってCD化された。川崎城址公園をはじめ市内の史跡や情景が歌い込まれた曲で、真由美さんは「地元の子や老人施設の方に歌ってもらいたい」と話している。

 渡辺さんは63歳で会社を退職後、自宅で歌謡塾を開き50人ほどに教えていた。若いころに歌手を目指し、カラオケ大会で全国優勝するほどの実力だった。

 14年秋ごろ、知人の森順一(もりじゅんいち)さん(80)=東町=が市内の情景などを歌詞に書いたことを知った渡辺さんが、曲付けを提案。作曲し、3番までの歌詞のうち1番だけを歌って録音したテープを森さんに渡した。

 17年の渡辺さんの急逝後、森さんはテープの存在を思い出した。知人らが地元行政区の敬老会などでテープを流すと、親しみやすい歌声や歌いやすい曲調が好評を得ていった。