下野の鶏処 田村屋本店(栃木)

下野の鶏処 田村屋本店(栃木)

 丼のふたを開けると目に飛び込んでくるのは濃いオレンジ色の黄身。その下には、とろとろの卵とじ。小皿の三つ葉を自分で載せ、黄身を崩すと、2種類の卵が混じり合う。卵好きにはたまらない瞬間だ。

 「鶏専門店」を掲げる田村屋本店は開店6年目。地元産をはじめ素材や味にこだわる。店名の「本店」には、本物を提供するという思いが込められているという。

 黄身は、味も濃い赤玉卵。米は都賀町産。鶏肉は山梨県産の健味鶏で歯応えが良いだけでなく、ジューシーで香ばしい。前日に紀州備長炭であぶり、肉汁を閉じ込めているためだという。秘伝というだしには鶏がらスープを使うなど工夫を凝らす。

 面白いのは卵のとじ加減を選べ、さらにさんしょう、柚子七味、黒七味が添えられてくること。店が勧める食べ方によると、途中で好みの薬味をかけ、ふたをして5秒待つ。香りも風味も変化する。

 ランチセットに付く漬物は、梅干しを選ぶこともできる。この梅干しにもこだわり、京都から仕入れている。

 個室のように仕切られ、和風でモダンな店内。夜は焼き鳥がメーンでアルコールを楽しめる。そんな中でも、親子丼目当ての客も多いという人気の品だ。