那須町湯本の国有林で2017年3月、登山講習会中だった大田原高の生徒7人と教諭1人の計8人が死亡し、他校を含め計40人が重軽傷を負った雪崩事故で、県警は来週中にも業務上過失致死傷の疑いで事故当時の県高校体育連盟(高体連)登山専門部専門委員長ら男性教諭3人を書類送検する方針を固めたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。県警は遺族らに説明した上で書類送検する考え。事故は今月27日で発生から2年となる。

 捜査関係者によると、3人は当時の同専門委員長で講習会責任者だった教諭のほか、亡くなった8人の班を引率した当時の同副委員長の教諭と、当時の同専門委員長の前任者だった教諭。

 3人は事故当日の17年3月27日朝、天候を踏まえ登山の訓練を中止し、雪上歩行訓練に計画を変更した。県警は、3人が変更した訓練の行動範囲などを明確に決めず、雪崩の危険性を予見するための注意義務を怠ったなどとして、過失を認定したとみられる。

 事故は雪上歩行訓練中だった同日午前8時半~45分ごろに発生。雪崩に巻き込まれ、8人が死亡したほか、40人が重軽傷を負った。同訓練には大田原高など県内の高校7校の生徒ら55人が参加していた。

 県警は事故後、那須塩原署に特別捜査班を設置。教諭や生徒、山岳関係の学識経験者らから任意で事情を聴いていた。

 一方、県教委が設置した第三者による検証委員会は17年10月、県高体連や登山専門部の「危機管理意識の欠如」などを最大の事故要因とする報告書をまとめた。雪崩は予見可能だったとの見方を示したほか、関係機関に再発防止策を提言した。

 また県教委は18年3月、「当日朝の計画変更、訓練内容、事故発生時の講習会本部の対応で、安全配慮が欠如していた」として、教諭3人を停職の懲戒処分とした。

 事故を巡り、遺族と弁護団は今年1月、宇都宮地検を訪れ、教諭3人や当時の大田原高校長への厳重な処分などを求める申し入れ書を提出していた。