毎月の最終金曜日に退勤時刻を早めて消費を喚起し、景気を良くしよう-。そんな狙いのプレミアムフライデー(プレ金)が始まってから2年が過ぎた▼当初こそ、昼下がりの酒場で大げさに乾杯する姿がテレビで取り上げられるなどして耳目を集めた。しかし最近は鳴りを潜めた感がある▼民間調査会社のインターネット調査によると、プレ金の認知率は9割を超えているが、実際の経験者は1割にとどまっている。経済産業省などの調査では、早退を別の日に振り替えたケースを含めても約2割止まりで、大企業や都市圏に偏っているという▼そもそも、月末の金曜日という設定自体どうだったのだろうか。売り上げの締め日の事業所は多い。月初めに増える発注の準備もしなければならず忙しいはずだ。役人が机上で決めた愚策との批判も聞こえる▼仕事を早く切り上げさせて金を使わせようという発想にも首をかしげざるを得ない。実質賃金が上がらない中で消費をあおられても、財布のひもはそう簡単に緩まない▼だが、下火でも政府は旗を降ろしてはいない。経産省のウェブサイトには毎月、プレ金直前情報として各地の百貨店の還元ポイント割り増しなどが紹介されている。涙ぐましくもあるが、そこには失敗を認めることができない役人と政治家のふびんな体質も見える。