7月からオリオン通りをにぎわせているのは、この辺では珍しいみそだれの焼き鳥屋。歴史ある靴屋からバトンを受け、店内に漂う昔懐かしい雰囲気と気さくな店主の人柄で道行く人の足を止めている。
店主の神田直樹(かんだなおき)さん(32)は19歳の時、みそだれ焼き鳥が名物の埼玉県東松山市出身の師匠に弟子入り。約10年、屋台横丁で腕を磨き独立した。
「みそだれ焼き鳥の王道」と神田さんに薦められたのは、ブタのこめかみから頬の部分「かしら」(税込み130円)。初めて食べたが、コリコリとした歯応えがたまらん! かむほど肉のうまみが引き立つ。
“肝”となる特製みそは2種類。野菜や果物、香辛料などを混ぜ1日掛かりで仕込んでいるとか。激辛好き記者は、辛口のみそがお気に入りやな。
コクのあるみそとは裏腹、人気の牛もつ煮込み(同450円)は塩ベースでさっぱりとした優しい味。モツは牛のシマチョウやギアラが基本だが、仕入れ状況によって変わる部位もある。大ぶりの豆腐や刻みネギなどの野菜がたっぷり入っており栄養満点。体内が浄化されていく…。
鮮やかなピンク色をした、梅しそ味のバイスサワー(同400円)で気分も上々。お客さんの笑い声が絶えない店内、自然と元気をもらった。