【麺ロード】石臼びき手打そば 悠庵(佐野)

【麺ロード】石臼びき手打そば 悠庵(佐野)

 住宅街に静かにたたずむそば店。木調の店内には店主須藤聖志(すとうまさし)さん(57)が好むジャズなどの音楽が心地よく流れる。「石臼びき手打そば 悠庵(ゆうあん)」は、こだわりのそばと落ち着いた雰囲気で多くの人に親しまれている。

 開業は2008年。脱サラした須藤さんは、都内の「築地そばアカデミー」で趣味のそば打ちを本格的に学び始めた。同校の知り合いが千葉県柏市で開業すると、手伝いをしながら修業を続け、地元に戻って自分の店を持った。

 そばは益子産の「常陸秋蕎麦(そば)」で、電動・手動の石臼びきに徹する。電動でひくと細かい粉に、手動だと粗く香りや味が引き立つ粉になる。

 電動製粉のみを使用した「二八ざるそば」(税込み700円)は、細くてすっきりした喉越し。電動と手動をブレンドした「手びき十割そば」(850円)は少し太めで、そば本来の風味を楽しむため、最初の一口は塩で味わう。「二種もりそば」(1150円)は、二八と十割の食べ比べができる。

 近海物に限った削りたてのかつお節で取るだしを使うつゆは風味豊か。そばの味を一層引き立てる。

 「お客さんは年齢も性別もさまざま。くつろげる店にしたい」と須藤さん。確かな腕前とくつろぎの空間。店内には至高の時間が流れている。

 ◆メモ 佐野市植下町1176。平日は午前11時半~午後3時半、同5時半~8時。土日・祝日は午前11時半~午後7時。月曜・第3火曜定休。(問)0283・22・9272。