【麺ロード】九一そば 第一立花(足利)

【麺ロード】九一そば 第一立花(足利)

 もり580円、ざる680円−。1879年創業と、足利市内で最も歴史あるそばの老舗の一つだが、価格は手頃だ。4代目店主の茂呂祐助(もろゆうすけ)さん(64)は「そばは庶民の食べ物」と力を込める。

 店名の通り、そば粉9割、つなぎ1割のそばを細打ちで提供。風味豊かで口当たりが良いのが特長だ。

 茂呂さんは大学卒業後、東京都内のそば店で1年半修業して実家の第一立花に戻った。40年以上そばを作っているが「まだまだ発展途上だよ」と話す。最も難しいのは、粉を混ぜて生地にする「こね」の作業という。北海道から取り寄せるそば粉は、その日ごとに最適な水の量が変わる。茂呂さんは長年にわたり培った手のひらの感覚で、適量を導き出す。

 そばと同様、付け汁にもこだわる。4種類のかつお節をブレンドし、1時間ほどかけてだしを取る。世間の健康志向に合わせて塩分を控えめにし、最後まで飲めるよう工夫している。

 人気は、つなぎを使わずそば粉のみで作った1日15食限定の「生粉(きこ)打ちそば(税込み750円)」。1千円前後で満腹になれるセットメニューも豊富だ。

 茂呂さんは「自分が食べたいものを、食べたいと思う値段で出す」と強調する。庶民のまなざしを大切にする玄人のそばを求め、閉店間際でも客足は絶えない。

 ◆メモ 足利市通6丁目3222。午前11時~午後3時、午後5~8時。定休日は水曜夜の部。(問)0284・22・0505。