「仕事は何をされているのですか?」と聞かれた時、少し考えます。
そして宇都宮では「バーテンダーです」。よその土地の場合は「飲食店を経営しています」と答えます。
他県などではピンとこないかもしれませんが、宇都宮ならバーテンダーといえば「どこの店?」「カクテルの街だからね」と反応がありますから。それだけバーテンダーが認知されている街なのです。
ただ、今でこそ多くの人に知られていますが、昔は「夜の商売」をしているだけで、アパートを貸してもらえないことがあったほど。そういう時代もありましたが、技能職として、誇りを持って仕事をしてきました。
優秀な先人たちのおかげでバーテンダーへの見方も変わりました。
しかし、それだけではありません。大会で好成績を挙げる人もいれば、さまざまな資格を取ったり、他店のいい点を見習ったりして各店が競い合う。それでも同業者の仲がいい。こんな地域はほかにあまりありません。だからこそ今も「カクテルの街」として胸を張れるのだと思っています。
そのことを喜んでくれる人をもっと増やしたい。だからこそ、極め付きのバーで飛び切りの一杯を堪能してください。
◆メモ 宇都宮市中央1の3の8。(問)028・639・5599▼出身地 宇都宮市▼バーテンダー歴 30年▼お薦めの一杯 生の巨峰を使ったカクテル