【バーカウンターへようこそ】パイプのけむり武井 堀田京介さん

 新米バーテンダーとして仕事に慣れてきた21歳の秋、初老の常連男性が来店しました。その日は「新顔だね」と、笑顔をみせてくれただけでしたが、翌週は指名をいただきました。

 「待ってました!」とコスモポリタンとアメリカンレモネードを提供。しかし、2杯目を飲み干した後、笑顔で一言「まだまだ修業が足りないね」。ショックでしたが、その言葉でやる気がみなぎってきたものです。

 どうすれば「おいしい」と言ってもらえるか…。お客さまの好みを考えながら、調合を変えたり、シェークの回数を変えたり。時季や気候、来訪時間も重要です。こうして自分なりに研究を続け、再訪の機会を待ちました。

 数週間後。あの方が前回と同じカクテルを飲み「おぉ、うまくなったね」と言ってくださいました。思わずガッツポーズしそうになるほどうれしかったです。

 その後は毎回お任せオーダーとなり、「酸味が強い」「甘さが後に残る」などの指摘をいただいています。

 お客さまは、カクテルコンペティションの審査員のよう。“総評”が、毎回刺激となるのです。皆さんもお立ち寄りの際はぜひ、ご意見を。でも、なるべくお手柔らかにお願いしますね。

 ◆メモ 宇都宮市本町4の1マホロバビルC館1階。(問)028・627・6891▼出身地 真岡市▼バーテンダー歴 5年▼お薦めの一杯 リュ・オロール