【麺ロード】石挽蕎麦くろみや(栃木)

【麺ロード】石挽蕎麦くろみや(栃木)

 栃木市中心部を南北に貫く蔵の街大通りから奥に入った場所に、2000年から店を構える。昼時には近隣のサラリーマンや観光客でにぎわう人気店だ。

 店主の黒宮淳元(くろみやあつもと)さん(72)はかつて国鉄、JR東日本に37年間勤務。在職中から趣味でそばやうどんを打ち、地元の敬老会などで振る舞って喜ばれていたという。「この時の笑顔が忘れられなくて」と一念発起。家族の反対を押し切って定年前に退職し、そば職人として再スタートした。

 「お客さんが満足できる品を誠意を持って出したい」と材料にこだわる。そば粉は茨城県の常陸秋そばを使用。毎朝5時に起き、石で粉をひいて70~80食分を打つ。麺はそばの風味をしっかり味わえるようにやや太め。つなぎの小麦粉との割合は10対2の「外二」で、風味豊かな味わいは10割に間違えられるほどだ。

 看板メニューは新鮮な青森産カモ肉を使った「本鴨(かも)汁そば」(税込み1080円)。開店から3年ほどたってから登場したが、瞬く間に人気メニューに成長。カモ肉の柔らかさと肉のうまみがそばと相性抜群だ。根強い人気のもりそば(同600円)に加え、綿実油を使用した天もりそば(同1180円)もファンが増えている。

 座右の銘は「日々研鑽(けんさん)」。店を後にする際の客の笑顔を糧に今日も腕を振るう。

 ◇メモ 栃木市旭町26の9。午前11~午後2時、同5~8時(麺が売り切れ次第終了)。水曜定休。(問)0282・23・3760。