慌ただしい年の瀬が過ぎてゆく。今晩はゆっくりと焼き肉をつつこう。少し趣向を変えてジンギスカンがいいかなと、二番町の「そら豆」へ足を運んだ。
店内はジンギスカン店とは思えぬ落ち着いた内装。「郷土の香りを大切にしました」。デザイン事務所を経営していたオーナーの江連正志(えづれまさし)さん(64)が手掛けた。
ジンギスカンブームが広がった2004年にオープンした。「地域で1番のものがあれば生き残れる」。そんな考え方の下、肉にはこだわっている。
ニュージーランドやオーストラリア産の「生ラムロイン ネギ塩」(税別980円)はフレンチでも使う高級肉。「周りが白くなれば大丈夫だよ」。江連さんのアドバイス通り南部鉄の鍋でさっと火を通し、レモン汁でいただいた。柔らかな甘みが口の中に広がる。
特別に脂身をカットした「生ラム 肩ロース」(同780円)も絶品。どちらも臭みは全くない。
羊肉は脂肪が体内に残りにくく、逆に脂肪の燃焼効果があるカルニチンを豊富に含むヘルシーさも魅力だ。残り短くなった未(ひつじ)年を、ジンギスカンでかみしめてみては。