【小山】室町時代の小山氏の悲劇を題材にした市民能「小山安犬(おやまやすいぬ)」が23日に5年ぶりに上演されるのを前に、地謡として出演する能楽愛好会「小山能楽振興会」の会員8人が16日、本郷町1丁目の小山氏の菩提(ぼだい)寺天翁院(てんのういん)を墓参し、公演の成功を祈った。
小山安犬は、足利氏に抵抗し乱を起こした小山義政(おやまよしまさ)の孫が幼くして処刑された歴史を基にした物語。会員は墓石に花と線香を手向け、静かに手を合わせた。
山内礼子(やまうちれいこ)会長(71)は「幼子を弔う気持ちでお参りしました。現代も幼い子が亡くなる事件が相次ぎ、胸が痛みます」と話した。