ずらりと並んだペットの知育玩具=ペットフォレスト宇都宮インターパーク店

診察台で犬の健康状態を確認する栃木街道どうぶつ病院の岡嶋院長(左)

ずらりと並んだペットの知育玩具=ペットフォレスト宇都宮インターパーク店 診察台で犬の健康状態を確認する栃木街道どうぶつ病院の岡嶋院長(左)

 長生きするペットが増え、県内でも高齢期を迎える犬や猫のケアに関心が高まっている。動物病院では人間ドックのペット版「犬・猫ドック」などが注目を集め、専門店でも「認知症予防に」と脳の活性化に役立つおもちゃが人気。大切な“家族”にいつまでも元気でいてほしいと願う飼い主は多く、医療費を含むペットの飼育費も増加傾向にある。

 「犬や猫の場合、7、8歳からシニア期に入り、健康管理にも注意が必要」とペットフードメーカー日本ヒルズ・コルゲートの入交眞巳(いりまじりまみ)獣医師(動物行動学)。がんや白内障、腎臓病などに加え、認知症のリスクも高まり、「家族が分からない」「トイレを失敗する」「夜間に覚せいする」といった症状も現れるという。

 日本小動物獣医師会などの調べによると、犬と猫の平均寿命(2014年時点)はそれぞれ13・2歳、11・9歳と過去最高に。昨年末、高齢ペットをテーマに入交獣医師を招いて宇都宮市内で開かれた講座にも満員の約80人が訪れ、シニアケアに対する関心の高さが表れた。

 入交獣医師は「認知症の症状には、抗酸化作用のあるサプリメントが効果的。失敗しても叱らず、ハッピーな老齢期を迎えて」と呼び掛ける。

 同市西川田町の栃木街道どうぶつ病院では、定期健康診断「わんにゃんドック」を受ける犬猫の数が、導入時の2002年から約20倍にも増えた。年齢別に3コースあり、血液、尿、便、エックス線、超音波などの検査を行う。中高年の飼い主が10歳前後のペットを連れるケースが目立つという。

 「犬や猫は腫瘍細胞の分裂スピードが速く、不調を隠す習性もあって、気付いた時は進行していることが多い」と岡嶋俊男(おかじまとしお)院長。病気のサインに気付くために(1)年1回の健康診断(2)家庭での体重測定(3)生活リズムの観察-などを勧める。

 一方、ペットのための脳トレグッズも話題だ。同市インターパーク4丁目のペットフォレスト宇都宮インターパーク店。「知育玩具コーナー」には、振ったり回したりしないと、中の餌が食べられないタイプのおもちゃがずらりと並ぶ。

 藤野亮(ふじのりょう)店長は「食べたい欲求を満たそうと試行錯誤することで、物事を考える力が付く。1歳前後の若い時期から使えば、脳の機能が若々しく保てる」と話す。

 ペットフード協会(東京都)が18年に行った全国犬猫飼育実態調査によると、動物医療費を含む飼い主の1カ月当たりの支出総額は犬1万368円、猫6236円で、統計が残る11年以降、年々増加傾向にある。