【続・北の味めぐり】サヴァラン Le Tabou(那須)

 休日は観光客の車で混雑する那須街道の広谷地交差点。騒がしさと対照的な西側の森を北上すると、洋館を思わせるたたずまいの店と立て看板が見えてくる。

 フランス洋菓子「サヴァラン」の専門店。マドレーヌに似たブリオッシュにたっぷりと洋酒をしみこませた大人向け菓子で、「禁断の菓子」とも呼ばれる。都内の飲食店で働いていた馬上京子(うまがみきょうこ)さん(29)が昨年7月にオープンさせた。提供店は数多いが、専門店としては日本初だろう。

 商品はすべてオリジナル。カシスグレープやテキーラサンライズのサヴァランなど約50種類。このうち自家製ラムレーズンとチーズ入り生クリームを載せたプレーン(420円)、季節のフルーツ商品(460円~)の3~4種類が常時店頭に並ぶ。どれも個性にあふれ、一口でリキュールの甘美な香りが広がる。

 「那須に移住したのをきっかけに何か商売をやろうと思い、建物の雰囲気で決めました」と馬上さん。飲食店で培った豊富な酒の知識を生かし、独学で作り方を学んだ。

 生地の焼き上げからシロップ作りなど完成までに6~7時間を要する。馬上さんが独りでこなすため、製造は1日150~200個が限度。閉店前にはほぼ完売するという。

 多くの観光客が訪れる那須に、新たな名店が加わった。

 ◆メモ 那須町高久乙796の181。午前11時~午後6時(売り切れ次第終了)。木、金曜定休。(問)0287・73・8805。