【続・北の味めぐり】ど田舎そば 麺工房式右衛門(那須)

【続・北の味めぐり】ど田舎そば 麺工房式右衛門(那須)

 里山の風景が広がる田園地帯。先祖から受け継いだ築80年の古民家を改修した。店内は和室4部屋、洋室1部屋で「一組一部屋」を基本にお客をもてなす。

 「そばだけでなく、ロケーションや雰囲気なども楽しんでほしい」と話すのは店主の三森美一(みもりよしかず)(57)さん。店名は、江戸時代の先祖の名前に由来しているに敬意を払い家名をにした。

 メニューはもりそばのみ。6種類の中から日替わりで3種類を用意。中でもお薦めは「ど田舎そば」(1千円)。通常よりソバの実を長く乾燥させ、香りを凝縮させている。殻をつけたまま粗めにひくことで風味が豊かに。かむほどにそばの香りが口一杯に広がる。

 使用するソバの実は、日当たりと水はけにこだわって傾斜地の畑で栽培。香りの良いそば粉がひけるという。

 三森さんは元那須町役場職員。15年前に自治会のそば打ち講習に参加したのをきっかけにのめり込んだ。専門書を読んだり、町内のイベントで実演を重ねるなどして独学で腕を磨いた。

 その後も全国のそば店を100軒以上食べ歩き、自分の味を確立。定年前に役場を退職し、2014年9月に自宅の敷地に店をオープンさせた。独学は15年にも及んでいた。

 三森さんがたどり着いたそばの味と、里山の素朴な雰囲気に気持ちが穏やかになった。

 ◆メモ 那須町大和須91。午前11時半~午後2時、日曜のみ午後6時~同8時(要予約)。月、火曜定休。電話0287・75・7799。