【この店この逸品】こん平のカステラ こん平(宇都宮)

 しっとり、そしてふんわり。一口大を頬張ると、シンプルだが評判通りの味と食感が口の中で広がる。

 「うちはじっくりと時間をかけて焼き上げます。それから1日寝かすと、程よいしっとり感が生まれるようです」と店主の今平武敏(こんぺいたけとし)さん(65)。小麦粉の倍の量の卵を使い、もち米あめや蜂蜜で甘さを出す。

 1974年の創業以来約40年間、変わらぬ製法が全国にファンを持つ理由の一つだ。全国菓子工業組合連合会が主催する全国菓子大博覧会で金賞受賞の実績もあり、一昨年末は民放系の人気バラエティー番組でも紹介された。

 今平さんは矢板市内の高校を卒業後、恩師の紹介で静岡県清水市(現・静岡市)の菓子店で修業を始めた。ここで菓子作りのいろはを学び、恩師のいる宇都宮市に戻って開業。妻の加代子(かよこ)さん(64)と二人三脚で店を守り続けてきた。

 店頭には一押しのカステラのほかにも、ラスク風に焼き上げたカステラや生クリームを練り込んだ大福などアイデア商品が並ぶ。

 買い求める常連客が毎日のように訪れるが、1人で製造をこなすため、そう多くの量を作れないことが悩みだという。

 ◇メモ カステラは1斤1188円(税込み)▽宇都宮市大曽4の8の12▽電話028・624・3977▽営業時間 午前8時30分~午後9時▽不定休